人形の妹と王子の兄

―――

それからたくさん人が集まって、

仲良くなって…って

私は目を覚まして夢だと分かった。

そのとき、

誰かの体温を感じて黒髪の男の人の背中に

乗せられているみたいだった。


「…起きたか可憐」


「隼人お兄さん…?」


真っ暗な道をおんぶしてくれる兄が、


「作業してるとき、

お前貧血で倒れたんだ」


「…倒れた…?」

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