BLUE HEART
『あぁ、俺の家系は代々使ってきたからな』
キースは言うと、短刀についた珠をみせた。
『見事な宝珠だ。…しかし一対一の試合に珠術は無粋だろう』
本来、そのようなことは団体決戦でつかうものだ。
個人の能力を高める珠術も存在してはいるが、俺は剣技での試合を望んだのだ。
『…いや、お前も使えるだろう。俺が使うことを許されないのなら、それは対等じゃない。持っているんだろう、ナディ…』
『対等か…この時点で俺達は本当に対等なのか。いいだろう、ただ俺は珠術は使わない』
俺と対等な人が、この世にいるなら会わせてくれ。
この罪人と対等な命を持つものがいたなら。