BLUE HEART



キースは笑うと、本当にすぐ飛びかかって来た。

右手には中刀を握り左には短刀が握られている。


キースという男が利口なら、初めから手内を明かさないはずだ。

短刀を警戒視するより、今は中刀に気を入れたほうがよさそうだった。




キースとの距離が縮まり、あと数歩となった時に俺は先手を打った。


一対一では、間合い…というかスペースが大事になってくる。


際限なく殴り合い、切り合いでは身を滅ぼす。


攻撃を躱すことが、重視される。


俺は真っ直ぐ、キースに向かって剣を構えた。


コレで、俺に近付くことが容易ではなくなった。


少しは相手の技量も図りたいからな。



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