BLUE HEART
『ナディ、飯食ったか?』
俺のほうに向かって、キースが叫びながら走って来た。
ココは俺が見つけた隠れ家。
街から少し離れた林の中。俺がいるところだけは、柔らかい背丈の低い草が生えていた。
フサフサとした感触が心地よく、肌をくすぐってくる。
日の光も、パラパラと落ちて来る落ち着いた場所。
この辺は、食料としている小動物が住んでいる。しかし、大抵が朝方か夜行性でそれ以外の時間は人は近付くことはない。
昼は暑く、ココにまで人が来ない。
キースのような物好きでなければ。