BLUE HEART



『俺達は今、人を集めている。戦える人間だけをな。しかし、そうするのは政府に戦争を仕掛けるためだ』



不意に、誰かのことが頭を過ぎった。

だが、落ち着いた気持ちで話を聞いていた。
そんなこと、驚くにも値しない。
予測はついていた。




『…フッ、お前はやっぱり驚かねぇのか。まぁ、それぐらいでなきゃな』


キースは微笑し、席を立った。



『今日の夜、マスターの酒場に来いよ。他の仲間を紹介してやる』



最後に歯を見せてニカッと笑う。キースには似合わず、子供っぽかった。


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