花とミツバチ



「そんなわけ…」

「俺がなんだってー?」



ところが、その時割り込むように響いた声は聞き慣れた低い声。

驚き見ればそこには、丁度喫煙室にやって来たらしい噂の張本人・梶原課長の姿があった。



「あ、いや…」

「俺と藤田が不倫?ないない!藤田は可愛いけど妹…いや娘?」

「む、娘…」

「それに藤田にキスなんて…した所でぶん殴られるって」



そう笑いながら煙草に火をつける課長に、先輩たちは気まずそうに苦笑いを浮かべる。



「で、ですよねー…いや、噂ってあてにならないよなー!」

「うんうん!あっそろそろ仕事戻るか!」



そして逃げるようにバタバタと喫煙室を後にした。一方でそこに残されたのは俺と課長の二人きり。


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