彼氏は11才!?
校門前で服装検査をしていた生活指導の先生は勿論、担任にも無視された。

そして挙げ句の果てには廊下で擦れ違った校長にまでも無視をされる始末。


さすがに頭にきた私は担任の教師に『どういうこと?』と詰め寄ろうと近付いたら、目の前に立った瞬間に全力の土下座をされた。


その日の夜、私は余りの切なさとやり切れなさに枕を涙でビッチョビチョに濡らした。





結局、校内で私に好んで話しかけてくるのは変態双子と弟の正宗だけだ。




「羽咲さーん!」

「白雪さん」



ほらきた。

パタパタと可愛らしい音を立てて走って来るが、中身はドブ並の不衛生さを誇る有害物。


名を工藤兄妹。



どうしてあの2人はいつも一緒に行動しているのだろう。



「包帯って素敵ですよね。そそられます」



私の頭やら腕に巻かれている包帯を、うっとりとした瞳で見つめながら指先で腕の包帯をなぞる乃薔薇ちゃん。


ぞぞぞ…と生理的な寒気が背中を駆け上がる。



「やめなさい!乃薔薇!」


乃薔薇ちゃんの手を手刀で叩き落とす幻弥。



「羽咲さんは怪我をしているんだ。労らなきゃダメだろう?」


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