私は異世界の魔法使い?!



ふぅ、と溜め息ついた声が聞こえた。

ririaは困ったように眉間にシワを寄せ、肩を竦めている。

けど、それでも私は引かない。

ririaを真っすぐ見つめて、もう一度言った。



「どうしても行かなくちゃいけないの」



その言葉を受けて、ririaは私の腕から手を離した。


「……わかったわ、もうこれ以上理由は聞かない。聞いてもmia答える気はないんでしょう?」


私は返事の代わりに一度首を縦に振った。


「じゃあせめて今日だけでも安静にしてて。どうせすぐにって言っても準備はいるんだし、だから始めるのは明日から。それでいい?」

「……わかった。ありがとう」


そう言った後、私は再びベッドに寝かされた。



< 548 / 700 >

この作品をシェア

pagetop