諷 花 抄



冬なのに雨ばかり降っている







雪がみたい…






この四角い額縁のような窓から







あたしは雪がみてみたかった







長い…







長い…








混沌とした眠りから







光りある世界に目覚めたとき










四角い額縁は








ノイズがかった灰色の世界だった









生きているのかさえも







あたしには漠然とした感覚だった。





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