キミが泣くまで、そばにいる


「は、はあ……」

 いまいち意味がよく分からないけど、とりあえずうなずいた。それから「ぷっ」と吹き出す。

「ほんと、レミとアカツキって似てるなぁ」

 やることも言うことも、いちいちかぶり過ぎてて笑ってしまう。

 くつくつと肩を震わせている私を見ながら、レミがぽつりと言った。

「ねえねえ、驚きの事実を告げてもいい?」

「うん?」

「レミ、アカツキくんと、誕生日も血液型も一緒だよ」

 さらりと言われて、一瞬時が止まった。

「ええ!?」

「4月のはじめに、クラスメイト全員の自己紹介をまとめた冊子が配られたでしょ? それに書いてあったの」

 自分と誕生日のみならず血液型まで同じだったから、記憶に残ったのだという。

「まさか、そんな偶然が……」

 にこにこ笑いながら微妙に押しが強いところとか、外見が華やかで頭も良くてマイペースなところとか、隠してるっぽいけど実はほんのり人見知りなところとか。

 似てるとは思っていたけど、そんな驚きの共通点があったとは思わなかった。

 そう思うと、ますますふたりがそっくりに思えてくる。

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