性別「少年」属性「乙女」
あのとき。
陸さん、聞いてたんだ。


「だって。ボクと陸さんは、結婚なんてできないし。陸さんは、ボクのこと、弟だから優しくしてくれるんだって、思ってたから」
「俺、ちゃんと、マコトが好きだって言ったよな?」
「でも、あれからキスしてくれなくなった!」


陸さんが、驚いたように息を飲む。

ボクも、自分でびっくりした。

なんでだろう。
暗いせいなのかな。

本当だったら絶対言えないこと、ボク、素直に陸さんに言えてる。


「子供みたいでしょう?陸さんは、大人だもん。
でもボクは、ずっと、陸さんにキスしてほしかった。ぎゅって、抱きしめて欲しかった。甘えちゃダメだって、ずっと我慢してたんだ」
「マコト……」
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