おとななこども

5~修学旅行最終日

えーっと…両思いになったことはわかっています。

だけど、
「隣にいる必要はないと思います」

あたしは隣にいる会長に視線を向けた。

会長は右手で文庫本を、左手であたしの手を繋いでいた。

帰りの新幹線。

みんなは旅行疲れと言うこともあり、グースカと寝ていた。

あたしも本当だったら寝ているところだけど、
「どうかしました?」

会長のせいで寝れなかった。

「どうかしましたって…何で隣にいるんですか?

会長、自分の席がありますよね?」

あたしは会長に言い返した。
< 276 / 343 >

この作品をシェア

pagetop