My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ


「敵をここで迎え撃つ!! 例え最後の1人になっても諦めるなっ! 竜族が――アレンが必ず助けに来てくれるっ! それまで信じて戦うのだ! そして、再び光の元に出るのだ!!」

「おぉぉぉぉ―――っ!!」

「共に戦かおう! アネモスの戦士達よ!!」




雄叫びが空を突きぬけて世界に響き渡る

世界を震わせる程の地響きが体を貫く



王の間に集まった騎士達

閉ざされた扉に向かって、馬を向けて構えている



その扉の向こうは、もはや地獄

敵が最後に残った我らを滅ぼそうと躍起になっている



ピリピリとした空気が肌を貫く

息もできない程、胸が痛い



すると、次第に地響きが大きくなる世界

そして次の瞬間、扉を激しく叩く音が聞こえだした




―――きた




もうどこにも逃げられない

逃げる事は許されない



それでも―――アレンは必ず来てくれる

必ず、助けにきてくれる




激しく打ち鳴らされる扉を見据えて、剣を抜く


すると




「レイア様」




隣の馬に乗っているグレイスが前を見据えて、私の名を呼ぶ

視線だけ彼女に向けると、彼女は柔らかく微笑んでこちらに視線を向けた



「私も信じております」

「――」

「必ず、アレン様は来られます」



そう言った彼女を見て、ふっと微笑む



「必ず、それまで生きるのだ」

「―――」

「約束だ、グレイス。必ず生きて、もう一度会おう」

「――約束でございます。姫様」



涙目でそう言った彼女の手をギュッと握って、再び悪魔達が迫る扉に目を向ける

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