My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
そんな俺の姿を見て、照れくさそうに笑うグレイス
そして、持っていた箱を俺に差し出した
「これを」
「これって?」
美しい銀の小箱を受け取って、首を傾げる
どこかで見覚えのある
この箱は...
「レイズの実ですわ。どうぞ、旅の途中で召し上がって下さい」
「レイズ...」
その名前を聞いて胸が詰まる
真っ赤な木の実
弾けるように、口の中に広がる
あの――
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