My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
途端に、胸の中にある思い出が弾ける
一気に色を得て、鮮やかに甦る
グレイスと一緒に森の中で食べたレイズの実
美味しいでしょう? と言った彼女の声
そして
レイアの笑顔
嘘だ。と言って、子供の様に笑った彼女の声
美しいターコイズの瞳が柔らかく細められて
俺を見つめる、あの瞬間
――あぁ。
やっぱり、忘れるなんて無理だ
思い出にするなんて
無理だ
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