婚約者から逃げ切るだけの簡単なお仕事です。
予想外の組み合わせに驚いていると、真凛ちゃんがこちらへと駆け寄ってくる。
「あの、大丈夫ですか!?」
「は、はい。助かりましたわ……」
もう少しで窒息するところでした、えぇ本当に。
解放されてホッとしていると、真凛ちゃんは私に改めて自己紹介をしてくれた。
確かに、私が一方的に真凛ちゃんの名前を知ってるだけだし、
本来ならお互いの名前すら知らないような間柄だもんね。
ついでに気になったので、どうしてこのタイミングで二人が助けてくれたのか聞いてみたところ、
驚きの答えが返ってきた。
「私と真奈ちゃん、菅原くんから頼まれたんです!七宝院さんを助けてやってくれ、っ!!」
「まぁ、菅原様がですか!?」
驚いた私は、その情報に思わず目を見開いた。