青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。
まさか騎士の方に興味が湧くとは、思わなかった。
俺は嬉しくなって、上体を起こす。
あぐらをかいて座ると、『あ、俺は』と自分の名前を言おうとした。
けど、立ち上がって俺を見下ろすムッとした顔の小城さんに、遮られた。
『知ってる。…から、言わなくていい』
…えっ。
思わず、俺は顔を輝かせた。
『俺のこと知ってんの!?』
『知りたくなくても耳に入ってくるの!いっつも声デカいし!』
えー…嬉しいんですけど。
俺、声デカくてよかった。
騒がしいヤツでよかった。
思わずニヤける俺を、小城さんは冷たい瞳で見下ろしてくる。
うわぁ、今絶対イラっとしてる。
反応、超面白い。
俺がふざければ、大抵の女子は可愛らしく笑って『トモ、何言ってんのぉ』なんて、言ってくる。
それはそれでいいんだけど、こういう新鮮な反応をされると、ますますふざけてみたくなるというか。
意地でも、笑顔にさせてやりたくなるというか。