神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


『うぅ~……』


でも仕方ないか……。

もとはと言えば、あたしが召喚しちゃったみたいだし。


危ないところを助けてくれたしね。


お母さんたちに見つからないように、じゅうぶん気をつけなきゃいけないけど……。


『お前んち、兄ちゃんの部屋が開いてるだろ。
あそこにカギをつけて使えばいいじゃん』


雷牙が言う兄ちゃんとは、あたしのお兄ちゃんのことだ。


この春から大学生で、地方の大学に通うため、下宿を始めたばかり。


『目が覚めるまでは俺たちも一緒にいる。大丈夫だ』


スサノオ兄弟に言われ、あたしはとうとう、こくりとうなずいてしまった。


というわけで、回想は終了。


あたしたちは、お兄ちゃんの部屋で、天草さんの目覚めを待っている。


幸いお母さんもお父さんも帰りが遅くなる日だったから、天草さんを運びこむのは簡単だった。


だけど……これからどうなるんだろう。


天草さんをちゃんと元の時代に戻すには、どうしたらいいのかな……。




< 26 / 379 >

この作品をシェア

pagetop