イジワルなキミの隣で


しばらく考え込むような素振りを見せた後



「さぁな。よくわかんねえ」



佐伯先輩はそう言って髪をわしゃわしゃ掻き回した。



は、はぁ……。


わかんねえって。


いやいや


こっちの方がわかんないから。


一体なんだっていうんだろう。



「とにかく行くな」



「ムリですよ、もう行くって言っちゃったんだから」



不機嫌そうな顔をする佐伯先輩に私は強気で言い返す。


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