イジワルなキミの隣で
「ぷっ。わかってるって。なんかこの感じ懐かしいな」
「えっ……?懐かしい?」
「捨て身で気持ちぶつけて来てた時の姿と被る」
「あ……」
そういう意味ですか。
今までのことを思い出して
急に恥ずかしくなった。
「悪かったな……ひどいこと言って。考えてみたら俺ら同じ境遇だし。もし智沙に同じこと言われたらって考えたら、俺もう立ち直れねえなって最近になって気付いた」
「そ、そんな。謝らないで下さい」
だって
先輩はなにも悪くない。
「これ以上気持ちぶつけるな、なんて言ってごめん」
先輩は私に向かって何度も何度も頭を下げる。