イジワルなキミの隣で
「よくやりますねー、佐伯先輩は本当に」
階段を下りようとしたところでバカ女に絡まれた。
バカ女は屋上から校舎の中に入ったすぐのところで壁にもたれ、何やら階段の下をチラチラ気にしている。
「チッ、お前か。っつーか何してんだよ?」
さっき出てったはずだろ?
こんなとこで何やってんだか。
「別に……先輩には関係ないでしょ」
ムスッとしながら唇を尖らせたバカ女は、俺に背を向けたままそこから動こうとしない。