GIRL Story
「茉莉亜のトコ行ってもいい?私、家出しちゃった!」

覚悟を決めて飛び出して
動揺したまま駅の公衆電話から茉莉亜に
電話した。


「分かったから気をつけて来るんだよ。」
私の動揺とは違い茉莉亜はいつもと全く同じ態度だった。

「姉はさすがに心強いね。」

茉莉亜に会ってすっかり緊張がほぐれた優奈がそう言って茉莉亜に微笑む。

優奈が仙台に来てホッとしてるのは茉莉亜も同じだった。

友達と仙台に引っ越してきて一緒に夜を始めたけれど、
友達がバックレてしまい打ち解けられる仲間の居ない職場で、
先輩キャバ嬢達に気を使う毎日に楽しみを見つけられずに居た所だった。

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