GIRL Story
「そこまでして出て行きたかったなんて知らなかった!!優奈最低だよ!!!」

思わず茉莉亜の声が大きくなる。


「・・・。」

優奈は黙ったまま下を向いている。


「人の事家出する時だけ利用して、用が済んだら出て行くんだ?!ずいぶん勝手なんじゃないの?大体家を出て、親が何も言ってこないのは誰のおかげだと思ってんの??」


茉莉亜は自分を止められなかった。

何も言わず出て行った志保。

自分に甘えなくなった竜。

薄情な秀樹さん。

全てが、夜の世界に来てから起こった全ての事が思い出される。


< 96 / 207 >

この作品をシェア

pagetop