腕枕で朝寝坊
えええっっ!!?確かに大きいけど!風船並みだけど!思わず目がいっちゃうけど!
それを口に出す!!?しかも私の前で!!
みるみる怪訝な表情になっていく私に気付かずに、紗和己さんは外人さんから視線を戻すとニコニコしながら手元のコーヒーフローズンをクルクルと混ぜた。
「…けど、僕には美織さんくらいのサイズがちょうどいいなあ、なんて。
だって抱きしめやすいじゃないですか」
何をどうしてこの人ははにかみながら、そんな酷いことを言うのか。
ヒドイ、ヒドイ、ヒドイ!!!
なんなのそれ!?
抱きしめやすい程、私の胸が平ったいって言いたいの!?
それ全然フォローになってないから!!
しかもこんなオープンカフェで、人前で、私の貧乳具合を曝さなくったっていいじゃない!って言うか貧乳じゃないもん!!
「紗和己さんヒドイ!!最低!そんなコト言う人だとは思わなかった!!」
プンプンと怒りと羞恥で赤くなった私の顔に気付いた紗和己さんが「えええっ!?」と驚きの声をあげる。
「す、すみません。こんな人目のある所でのろけたのがいけなかったですね」
突然の私の憤慨に、眉を八の字にしながら紗和己さんが焦りを滲ませる。けれど、その謝罪の言葉に私の気は収まるどころかますますヒートアップしていく。
「全然のろけになってません!大体私、抱きしめやすい程、小っちゃくないもん!!平均サイズぐらいはあるんだから!」
ああもう、紗和己さんの感覚が分からない。こんなコト言う人じゃないと思ってたのに。
そして彼の言葉に反論してるつもりがムキになりすぎて自虐になってる自分もよく分からない。
「すみません、別に美織さんが小さいと言うつもりじゃなかったんですが…気にされたのなら謝ります。
美織さんは日本人女子として平均的だと思います。ただ、僕がデカいからおさまりが良いなって思っただけで…」
まだ言うか!!!
そりゃ紗和己さんの手は大きいよ?
でも、だからって収まりが良いなんて…私の胸が手の平サイズって言いたいわけ!?
「紗和己さんヒドイ、ヒドイ!!私のコト馬鹿にしてるの!?」
ついに泣き出してしまった私に、紗和己さんが盛大にオロオロする。