甘いカンケイ



「一目惚れなんて、初めてでさ。自分でも驚いた。だけど離れなかったんだ…頭から美和ちゃんの顔が…」


今日会うずっと前から浅井さんはあたしのこと知ってたんだ……。


「気持ち悪いよね、こんな24の男が実際に会ったわけでもない女子高生の子に一目惚れなんてさ」


浅井さんは自嘲ぎみに笑う。


「だけど今日、実際に会って話してみて美和ちゃんは想像以上だった。…想像以上に可愛くて面白くて素敵な子だった。」


想像以上に悪かった。なんて言われたらどうしようなんて一瞬頭に過ったけど、そのあとの誉め倒すような言葉にまた顔が火照ってくる。



すると、浅井さんは抱きしめていた体を離してあたしの目を真剣な眼差しで見つめる。



「美和ちゃんが好きだよ。」



心臓がトクン、トクンと早鐘を打ったようにうるさい。



「今すぐに返事がほしいなんて言わない。美和ちゃんの気持ちは、これから俺をもっと知ってもらってからでいいから。」


それに、とあたしの耳元に口を寄せて



「俺も美和ちゃんのこと、もっと知りたくてたまらない」



熱いくらいに甘く、低く、呟いた。


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