精一杯のLOVEをあなたに。。。
あの公園をぬければ駅。
足は限界、息も限界。
それでも走るのをやめたくなかった。
そして更に走る速度をあげたのに…
「きゃっっっ。」
暗闇の中、公園を横切った黒猫に気づくのが遅れた私は、そのまま体制をくずして見事に転倒。
「最悪…」
7センチのヒールが見事にポキンとおれていた。
「だいじょぶ?」
呆然と座りこんでいた私の後ろから男性の声がした。
「あっ、だいじょぶですから…」
あまりにかっこ悪くて親切に声をかけてくれた人の顔もみずに、そう答えた。
でも
たちあがろうとした時、急に手をつかまれて、さっと肩をかしてくれた?
「え…?」
「あのさ、こんな高いヒールで全力疾走なんて無謀もいいとこだろ?」
「と、斗真??どして?」
「とりあえずそこ座って…」
公園のベンチに座らされて、病院の先生みたいに丁寧に私の足首の具合を診てくれた。
「足、痛いのか?」
「ううん」
私は顔を横にふった。
「んじゃ何で泣いてんだよ?」
「だって…
斗真に会えたから」
「バ~カ」
斗真の笑顔。
何だかものすごく久しぶりに見たような気がした…