始まりは恋の後始末 ~君が好きだから嘘をつく side story~
「見せつけたかったんです、みんなに。じゃないと咲季さんに近づこうとする男が寄ってくるので」

「そんなのいるわけないじゃない」

「いますよ。さっきだって高坂くんに甘えられていたし、咲季さんだって甘やかしていたし」

「あれは・・そんなんじゃないわよ。第一、澤田くんの方がみんなにチヤホヤされているじゃない」

つい話の流れでモヤモヤしていた気持ちを愚痴ってしまった。

言うべきじゃないってわかっているのに。

でもそんな私の気持ちを察しているのか、彼は微笑んで見せる。

「咲季さんが嫌だって言ってくれたら、みんな蹴散らしますよ」

「そんな事・・できるわけないじゃない・・・」

「できますよ。咲季さんの為なら」

「何言ってるの」

「咲季さんだけが大切だってことです」

「・・・・・」

そんな事をサラッと言われて、恥ずかしくて言葉が出なくなる。

なんてストレートな表現をするのだろう。

嬉しさ交じりに戸惑っていると、不意に左頬に軽いキスが落とされた。
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