誰よりも優しい総長様


洗面所へついてまずはアイロンを温める。


そしてその間に顔を洗ったりしてその後に軽くメイクする。


みんながケバいメイクの中あたしは絶対にナチュラルでしかしない。


ケバいのは嫌いだから。


あの時を思い出してしまうから。


そして、少しすればアイロンも温まっていい感じ。


そんなアイロンで毛先を真っ直ぐに伸ばす。


髪が真っ直ぐになれば準備完了。


あたしはアイロンのコンセントを抜いて元に片付けるとまたリビングへ戻った。


時刻は8:10をさしている。


「ゆず、行くぞ。」


準備ができたのか、玄関であたしを呼ぶお兄ちゃん。


学校がおんなじだから一緒に通う。


昔から変わらない光景だった。


「分かった。今行く。」


それだけを伝えるとあたしはママからお弁当を受け取り玄関へ向かった。


玄関へ行けば今度はちゃんと髪を整えて制服を着崩すお兄ちゃんの姿があった。


いつの間に?


< 6 / 159 >

この作品をシェア

pagetop