探×査×系×女×子
「先輩、ありましたよ!」
円ちゃんが指さすその先には、こんな文字が書いてあった。
「剄央VS舟箸」
舟箸とは、一回戦をニ位で通過したかなりの強豪校だ。
「舟箸がどうしたってんだ。こんなの、俺らの力でどうにでもなるだろ?」
「でも、私の苦手な早押しクイズだし…。」
「ビビってんじゃねーよ、優。早押しなら、佐藤がいるだろ?任せときゃいいんだよ。」
「わ、私には荷が重いです…。」
「ったく…。やっぱり俺がいないとどうにもなんねーってのか?」
「あ、いや、その、そういう意味じゃ…。」
円ちゃんは泣きそうな顔になっていた。だけど、これはこれで丁度いい緊張ほぐしになっただろう。
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