探×査×系×女×子
「さてと…。」
慧さんが腕を伸ばして言う。
「とりあえず勝ってみるか。」
「とりあえず」で勝てるような大会ではないのだが、慧さんの言葉に、少しだけ勇気をもらえた。
「まず最初は、剄央高校対舟箸高校ー!」
司会者が言うと、舟箸の三人は用意された早押しボックスに向かった。私達も、私達のボックスに向かった。
もう、余裕というわけではない。
これから戦うのは、本当の強者達だ。都道府県で一位になれただけの高校じゃない。どの高校も、優勝する可能性を十分に持っている。
だが、勝つのは…私達だ。
< 170 / 402 >

この作品をシェア

pagetop