逢いたい~桜に還る想い~
そんな彼女の言葉に、
「………なんなんだ女子高生、“うちゅー人”ってのは?」
雄仁が笑ってグラスを差し出しながら、手招きする。
「あ……お邪魔しまーっす……」
靴を揃えて、ようやく上がってきた杏崎未桜が、一番入口側にちょこんと座る。
「あー……駅で会った時、イトコさんがそう呼んでて、……あ、どうも……会話が面白かったっていうか……あっ!!」
グラスにコーラを注がれながら、その口から思い出したように大きな声が飛び出し……
あたしは、仕方なしにプルタブを開けて口をつけたカシスオレンジを、吹き出しそうになった。
ただでさえ、常軌を逸した状況なのに───し、心臓に悪いんだけど……