逢いたい~桜に還る想い~
付き合ってない……て…。
───単なる、あたしの勘違いってこと?
でも、何回か“彼女”扱いしたけど、郁生くん、否定しなかったよ……?
「あったまくるなー、安西ってば一体何やってんの!」
プリプリして「だいたい、安西は…」と愚痴りながら、コーラをぐいっと煽るその様に、さらに目が点。
───こんなにはっちゃけた性格だったんだ……。
今日は、トップにふんわりおだんごを結っているサラサラの長い黒髪、
黙っていればお嬢様っぽい見た目とは……うーん!?
雄仁は、そんな彼女が気に入ったらしく、
「これ、うまいぞ。オススメ。どんどん食いな」
と、ツマミを勧め始め、
「あー、もう飲んじゃいたいな~」
………自由人が、二人に……
盛り上がる二人を余所に、あたしは頭を抱えていた……