逢いたい~桜に還る想い~
★ ★
「トーコさんっ!?」
郁生くんが慌てて、だらん…と座り込んだあたしの腕を掴む。
「……郁生くん……ど……して……」
「……トーコさんの悲鳴で、目が覚めた。
ばーちゃんと話してるのは何となくしか聞こえなかったけど……
その後、階下に降りてくのが分かったから」
“心配で”───敢えて、この言葉は飲み込んだのだろうか。
郁生くんの瞳が、気遣わしげにあたしを覗き込んだ。
「郁生くん……」
あたしは倒れ込むように、郁生くんにしがみついた。
「ちょっ……トーコさん……」
一瞬慌てて、あたしを引き離そうとした郁生くんは、
あたしの震えに気付いたであろう───肩に掛けた手を背中に回し、
あたしの背中をゆっくりとさすってくれた。