逢いたい~桜に還る想い~
『弱い私を……許して………』
そして、顔を上げ、血に濡れて光る小刀を、
もう一度手に取り、見つめる。
けれど……頭(コウベ)を垂れて、体を震わし、
『ごめんなさい………
……私、……あなたを………』
そう、泣きながら見つめる、
───冷たい月の光に照らされた横顔。
眠るように、泉のほとりに横たわるその人は………
あたたかい手で、あたしを安心させてくれる人。
年下のクセに大人びていて………でも、無邪気な笑顔を見せる人。
底抜けの優しさで、あたしを信じ、待っていてくれる人。
今のあたしを、切なくさせている人。
“あたし”が、きっと
“殺して”しまったのは、
────そう、
………郁生くん………