きみに出会う10秒前。



「夏樹くんですよね?」



「え、おまえ…「黙れ翔平」



なんか言いかけた夏樹くんの友達の言葉を不機嫌な表情で遮った。



どうしたんだろう……





「そういえば名前聞いてなかったよね。名前なんていうの?」




「雛森凜子です」





名前……聞かれた…



これって進展したよね?





「可愛い名前だね、凜子ちゃん」





そんな王子様スマイルで名前呼ばれるなんて…



胸の鼓動が………




「あ、あ、あの!!」



「ん?」




これは聞いてもいいんだろうか……




でも、せっかくのチャンスだもん!






「………連絡先を教えて欲しいです」








「いいよ」







< 31 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop