きみに出会う10秒前。
「この次の駅にある城下高校です」
「うおー!城下??可愛い子多いって有名なとこじゃん」
確かにうちの高校は可愛い子多い……
先輩もみんな美人さんばっかり。
「翔平さんたちは?」
「俺らは西高」
西高って……あの西!?
「めちゃくちゃ頭いいんですね」
「こいつは頭いいよー。俺らはスポーツ推薦だかんね」
翔平君ではないもう一人の友達がこいつと言って指差したのは夏樹くん。
やっぱり頭いいんだ………
「あ、俺は奏っていうの!よろしく」
「よろしくです」
なんかサッカーやってそうな顔……
「あ、おれサッカーやってるよ」
え、以心伝心!?
………んなわけないか。
「え、あ、もしかして今……」
「バリバリ口にでてたよ」
あぁ、やっちゃった。
いつも思ってたことがいつの間にかくちにでてるんだよなぁ
「おもしろいね!凜子ちゃん」
「よく変人って言われますから…」