さくら学級
「そろそろ帰ろうかな」
運動場から見える大時計がそろそろ5時になろうとしています。
「そうちち帰るん?」
「うん。5時までには帰れ言われとるし」
「ふ~ん」
「もうすぐ夏休みが終わるし、また学校で会お」
「うん」
僕はジャングルジムから離れて裏門へ向かって歩き始めました。
時々振り返って高山君に手を振り
「バ~イバ~イ」
高山君も僕に向かって手を振り
「そうちちバイバイ」
裏門を出るところで振り返り僕は「バイバイ」と手を振りましたが、高山君はまだジャングルジムの所で僕を見て手を振っていました。