Love Trap〜危険な罠は甘い蜜の味〜
あれからどれだけ時間が経っただろう。
エレベーターは、いつまでも
止まる事を知らず。
俺達はずっと唇を重ね合わせていた。
「ふェ…っ……んん…ぁ」
蜜葉も俺も、さすがに息苦しくなり、息が荒くなる。
“クチュ…”と二人の舌が
絡まる音が、やたらと広い
エレベーター内に響く。
もうダメだ……。
《チーン――…》
ちょうどここで到着の合図が
虚しく響いた。
俺は名残惜しく唇を離す。
二人の間には、
銀の糸が垂れ下がってなんとも
いやらしい。
潤んだ瞳の蜜葉。
これがまた、俺を狂わせるんだ。
「……行こう…」
「は……はい」
エレベーターを下りた俺達。
ただ一言も喋らすに、目的の
“ミーティング室”に向かった。
《コンコンッ――》
「失礼します…」
「どうぞー」
蜜葉は返事を聞くと、俺の手を掴んで扉を開いた。
「モデル、探して来ました…。倉田 公平さんです」
ミーティング室の中には
男三人と女二人、大きなテーブルを囲んで座っていた。
そのテーブルに広がる
大量の資料。
よく見ると、デザイン画らしい。
画の周りには、
幾つも書き込みがされている。
すると、一番奥に座っていた女が俺の前へと、つかつか歩いて来た。
「初めまして、私はチーフの舞原(マイハラ)と申します。突然の事で、少々戸惑い気味かとは思うけれど、貴方はただ、私達の指示通りに動いてくれればいいから」
『宜しくね』と付け足され、彼女は蜜葉の方を向いた。
「随分早かったわね。私達も今ちょうど終わったところよ」
ニッコリ微笑む舞原さんは、
本当に“デキる女”という感じだった。
まだ20代後半に差し掛かったばかりを思わせる出で立ち。
長い髪を綺麗に巻いて、
膝丈のタイトスカートを誰よりも着こなしている。
こういう人を本当の“キャリアウーマン”と言うんだろうと
改めて実感した。
エレベーターは、いつまでも
止まる事を知らず。
俺達はずっと唇を重ね合わせていた。
「ふェ…っ……んん…ぁ」
蜜葉も俺も、さすがに息苦しくなり、息が荒くなる。
“クチュ…”と二人の舌が
絡まる音が、やたらと広い
エレベーター内に響く。
もうダメだ……。
《チーン――…》
ちょうどここで到着の合図が
虚しく響いた。
俺は名残惜しく唇を離す。
二人の間には、
銀の糸が垂れ下がってなんとも
いやらしい。
潤んだ瞳の蜜葉。
これがまた、俺を狂わせるんだ。
「……行こう…」
「は……はい」
エレベーターを下りた俺達。
ただ一言も喋らすに、目的の
“ミーティング室”に向かった。
《コンコンッ――》
「失礼します…」
「どうぞー」
蜜葉は返事を聞くと、俺の手を掴んで扉を開いた。
「モデル、探して来ました…。倉田 公平さんです」
ミーティング室の中には
男三人と女二人、大きなテーブルを囲んで座っていた。
そのテーブルに広がる
大量の資料。
よく見ると、デザイン画らしい。
画の周りには、
幾つも書き込みがされている。
すると、一番奥に座っていた女が俺の前へと、つかつか歩いて来た。
「初めまして、私はチーフの舞原(マイハラ)と申します。突然の事で、少々戸惑い気味かとは思うけれど、貴方はただ、私達の指示通りに動いてくれればいいから」
『宜しくね』と付け足され、彼女は蜜葉の方を向いた。
「随分早かったわね。私達も今ちょうど終わったところよ」
ニッコリ微笑む舞原さんは、
本当に“デキる女”という感じだった。
まだ20代後半に差し掛かったばかりを思わせる出で立ち。
長い髪を綺麗に巻いて、
膝丈のタイトスカートを誰よりも着こなしている。
こういう人を本当の“キャリアウーマン”と言うんだろうと
改めて実感した。