時は誰も待ってくれない 下
「本当、大丈夫だよ」
「…」
「き、今日は…帰るね」
隼人を見ることが出来なくて私は俯きながらその場を後にした。
隼人はどんな顔をしていたんだろう。
いつもの私じゃない私を見て心配してるかもしれない。でも、少しだけ心の整理をしたい。
一人で考えたいの…。
足を止めてお腹を見る。この子は、優の子供。
優は私をたくさん助けてくれた恩人でもある。
優しいしかっこいいし泣きながら私の背中を押してくれた人。
すごくすごく大切な人。私の初めてをたくさん捧げた大切な人。
きっと産まれてくる子供も優に似ていて優しい子なんだろうな…。
「ごめん…隼人…ッ」
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