彼女の恋~小指の赤い糸~




主任はバスルームに行ってしまい。
隣の部屋にバッグを忘れていた事に気付いた。


寝室を出てバッグを取りに行き携帯を出して確認すると課長からの電話の着信履歴がかなりの数並んでいてメールも三件入っていた。


身体が自然と震えてしまい。
暫く動けずにいた。


「どうした?」


主任の声が聞こえたけど動けなかった。

「紗季?」


不審に思ったのか前でに向かい合わせにしゃがんで私を見た主任は険しい表情で訊いてきた。


「なんで、そんなに震えてる?
何があった?」



持っていた携帯を私の手から外し、それを見た主任の顔は更に険しくなった。


「とりあえずアパートに行こう」


そう言って私を立たせた。



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