彼女の恋~小指の赤い糸~
「千夏は中島さんを尊敬していて頼りにしている。
仕事に関する事は何かあっても俺は助けてやれない。
だから頼むよ」
「でも、私は信頼してもらえるような人間じゃないから……」
「あれから、もう時間が経ったし俺は忘れた。
だから中島さんは千夏の尊敬する先輩でいてやってほしい」
東條君は私を許してくれるんだ。
「東條君、千夏本当にごめんなさい」
「グスッ……紗季さんは、ずっと頼りになる私の先輩ですよ」
泣いていた千夏は、顔を上げて私に言った。
私の心の中にあった千夏と東條君への、わだかまりが消えていくのを感じた。