彼氏契約書
「結婚しても、仕事してもいいよね」

ボソッと呟く。

「ダメです」

「・・・え」

蒼空の言葉に驚きを隠せない。


「ダメなの?」

「ダメって言ってもいいですか?」

「いや、ダメよ、私はこの仕事が大好きなんだから」


「育児はどうするんですか?」

「勿論両立する。この子だって、大事な子ですから」

「・・・・」


黙り込んでしまった蒼空。

蒼空って若いのに、昭和的な考えなのね。

なんて、悠長に考えたのは一瞬で、

大好きな仕事が出来ないのは、いや絶対にイヤ。



「ダメなんて言うわけないじゃないですか」

「・・・え」


「美緒さんから仕事を取ったら、美緒さんじゃなくなるし。

第一、育児だけしてたら、美緒さんノイローゼになりそうだ」

そう言って蒼空は意地悪に笑った。
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