彼氏契約書
「本当ですか?」

私の言葉に納得できないのか、再度、

聞いてきた蒼空。


「もちろんよ、デザイナーとして、尊敬してる人。

ただそれだけの気持ち」

私の言葉に、蒼空は微笑んだ。

・・・その笑顔にドキッとしてしまうのは、

私が蒼空を意識しているからだろうか?


「じゃあ、今夜、デートしましょう」

「何で、そんな事になるのよ?」

書類に目を落とした私だったが、その言葉に、

思わず目線を蒼空にあげていた。


「最近、仕事ばかりで、ちっとも、デートしてないじゃないですか?」

そう言ってふて腐れる蒼空。


「・・・別に、そんな事しなくても、

ただの契約なんだから、これで十分よ。

毎日専務室で顔を合わせているんだから」

そう言って溜息をつくと、また目線を書類に落とす。



「ダメですよ、こんなんじゃ・・・

今夜は、仕事を早く終わらせるように、調整しておきますから」


・・・そう言った途端、蒼空は黙り込んだ。

一体どうしたのかと顔を上げた途端、

私は固まる事になる。
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