彼氏契約書
「そんなの嘘よ」

「・・・え?」


「須藤君が言ってた人って、貴女の事でしょう?」

「・・・それは」


口ごもってしまった私。

それを見ていた美麗社長は大きな溜息をついた。


「・・・やっぱりね・・・

須藤君の貴女を見る目が違うもの・・・

愛してやまないって目で見てる・・・・」


「…何かの間違いじゃ?」

その事は、しっかり言えた。

だって、私たちは契約で交わされた仮の恋人なんだから。



「…だからなんだって言うんですか?」



「須藤」

「須藤君」


いつの間にか専務室に入ってきていた蒼空がそう言った。
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