――親友が、死んだ。

学校の屋上から転落して、死んだ。


「今日で、1週間か…」

そう呟き、帰りの用意をする私。

私の親友、聖羅(セイラ)が亡くなってから1週間。

私、眞有(マアリ)は息を吐く。

いつも笑って私に話しかけてくれたセーラ。

そんな日常が、当たり前に続くと思っていた私。

けど、今は彼女がいない。

――マーリ

カナリアのような美しい声で、私を呼んでくれる声は、今はもうない。

「いい加減…なれなきゃ」

いつの間にか誰もいなくなった教室で、私は呟いた。
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