学校の帰り道。

私の視界に入ったのは、セーラとよく一緒に入った雑貨屋さん。

ここの雑貨屋さんは、置いてあるものが全てかわいくて、セーラは気に入ってたっけ。

女の子らしく、かわいいものが大好きだったセーラ。

私とは、大違い。

懐かしさのあまり、私は店に入っていた。

相変わらず、セーラが好きそうなものばかりが置いてある。

あのシャーペン、セーラが気に入りそうだな。

なんて思いながら店内をウロウロしていた時、
「あっ…」

視線が、止まった。

それは、人形だった。

「――セーラ…」

その人形を見た私は、思わず呟いた。
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