ったく、あいつら引っくり返ってくれないかしら?

引っくり返って頭でも打ってくんないかしら?

そう思った時だった。

「きゃーっ!」

ガッタン!

その声に視線を向けると、騒いでいたグループの1人が椅子から落ちて引っくり返っていた。

「…えっ?」

「ヤだ、痛いー」

引っくり返ったその子は痛そうに頭を押さえている。

私今…引っくり返って頭でも打てばいいって、思ったんだよね?

「保健室行ってくるー」

その子は頭を抱えて教室を出た。

まさか…ね?

偶然よ、偶然。
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