僕と君と時々サッカー

そのあと俺はロッカールームに戻り

制服に着替えた。

なんの実感も湧かないまま

荷物をまとめた。

夢か現実かわからないような感じだったが

出口に行くと彼女がいた。

夢じゃない。

俺を見つけた彼女は手を振っていた。

「制服に着替えました!
またせてごめんね。」

そう言うと彼女は

「大丈夫だよ〜ふふふ」

と笑っていた

緊張しながらも2.3歩あるいたとき彼女が、ふと立ち止まり俺の方を見て

「大好きだよ。爽馬くん。ふふ」

そうにっこり言ってきたのにやられてしまい

俺は彼女を抱きしめた。

「その、俺も、ですね、」

と恥ずかしく照れながら噛み噛みで言った。

彼女から体を少し離して顔を見ると

にっこり笑っていてそれが可愛くて可愛くて仕方なかった。

体は離れたが俺は彼女の背中に腕を回したままだった、

そして彼女の頬に手を置き

そっとキスをした。

彼女とのファーストキス

チュッと軽いものだったが

なんだか素敵だった。

そのあと2人でふふふと笑い

俺らは最寄の駅まで歩いて行った。



< 57 / 59 >

この作品をシェア

pagetop