可愛くない彼女,


玄関を開けると


「おはよー姫」



「姫・・・?」



「そ、姫。」



「やめてよ。その呼び方」


なんか、こんなキツい口調になってしまう・・・


昨日はあんなにうれしかったし


今日だって、迎えに来てくれたこと


こんなにうれしく思ってるのに・・・。



正直じゃないあたしは、心が冷えてるのかな・・・




「強がりすぎる、姫。
姫って可愛いーじゃん?笑」



無視して、ドアを閉めた。




そのとき、片方の手を握られた。



彼の手はあったかかった。



「姫、俺名前言ってなかったよね?

恭夜(キョウヤ)だから。よろしく」




「わかった。」




そっけない返事にも

恭夜はニヤッて笑って


「きょーちゃんて呼んでね?笑」

っていってくれた。
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