リンネ・ゲート ~輪廻を司りし門~

「………なっなんとか間に合ったぁ」
校門を潜ると桜の木の近くに、
和子が立っていた。


「ホントだよ
入学式から遅刻しかけるなんてぇ」


「はは、ごめん」

「あっ……あった!!
燐音ちゃんと同じクラスの『1年い組』」


もう、燐音ちゃんたら!!とクラス分けの掲示板を見ていた和子が言った。



凄い特徴的なクラスの名前だな…と
燐音は、心の中で苦笑した。


そう、私達が今日から通う
『私立安平学園(しりつ やすだいら がくえん)』
は、『咲坂 千草(さきさか ちぐさ)』
と言う見た目年齢性別不明な
歴史ヲタクによって建てられた学校です。


その為か、制服もセーラー服やブレザーとは、少々違うのです。


その他に『全ては、時代に学べ』
と言う校訓まで………


なんでそんな学校に通ってるかって?


理由は、ただ単に……


「家に近かったから!!」です


将来まだ何をしたいのかが
決まっていない人は、大体この理由なのでは!!


「燐音ちゃん?……誰に話してるの」
まるで不審者を見るような目で
私を見てくる視線に耐えきれなくなった私は

「なっなんでもないよ!」


アハハハハハハ……
私は、笑って誤魔化した。


……だって変な人確定じゃないですか
親友にそんな風に見られたくない。
< 2 / 30 >

この作品をシェア

pagetop